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コラム COLUMN

戸籍法の改正と目的
2025.06.10
2025年5月施行の戸籍法改正について
2025年5月26日、戸籍法の改正により、戸籍に氏名の「ふりがな(フリガナ)」が記載されるようになりました。これまで戸籍には漢字の氏名のみが記載されており、正式な読み方を公的に証明する手段がありませんでしたが、今回の改正により、氏名の読み方が明確になり、さまざまな手続きがスムーズになると期待されています。
改正の概要と目的
従来、戸籍には氏名の漢字表記のみが記載され、読み方は公的に証明されていませんでした。このため、行政手続きや本人確認の際に混乱が生じることがありました。今回の改正により、戸籍にふりがなが追加されることで、氏名の読み方が明確になり、行政手続きの効率化や本人確認の精度向上が期待されています。
メリット
本人確認の精度向上
戸籍にふりがなが記載されることで、氏名の読み方が明確になり、行政手続きや金融機関での本人確認がスムーズになります。
行政サービスの効率化
氏名の読み方が統一されることで、行政機関間での情報連携が容易になり、手続きの効率化が図られます。
不正防止
氏名の読み方が明確になることで、同一人物が異なる読み方で複数の口座を開設するなどの不正行為を防止できます。
デメリット
既存の書類との不一致
戸籍に記載されたふりがなと、パスポートや銀行口座などの既存の書類に記載されたふりがなが異なる場合、修正手続きが必要になることがあります。
変更手続きの制限
一度戸籍に記載されたふりがなを変更する場合、家庭裁判所の許可が必要になるなど、手続きが煩雑になる可能性があります。
名付けの自由度の制限
出生届に記載する氏名のふりがなについて、「氏名として用いられる文字の読み方として一般に認められているものでなければならない」というルールが設けられ、いわゆる「キラキラネーム」など、一般的でない読み方が制限される可能性があります。
今後の対応
2025年5月26日以降、本籍地の市区町村から、戸籍に記載される予定のふりがなが通知されます。通知が届いたら、記載内容を確認し、誤りがある場合は2026年5月25日までに届出を行う必要があります。届出は、窓口、郵送、またはマイナポータルを通じて行うことができます。手数料はかかりません。
まとめ
戸籍にふりがなが記載されることで、氏名の読み方が明確になり、行政手続きの効率化や本人確認の精度向上が期待されます。一方で、既存の書類との不一致や名付けの自由度の制限など、注意すべき点もあります。通知が届いた際は、内容を確認し、必要に応じて適切な対応を行いましょう。