「家系図の呼び方 一覧」混同しやすい親族の名称と読み方を徹底解説

2026.06.12

家系図を作ろうとしたとき、「祖父の兄はなんと呼ぶのか」「従兄弟の子どもはどう書けばいい?」と手が止まる場面は少なくありません。親族の呼び方は、日常的に使う言葉ではないため、いざ書き出そうとすると意外と分からないことが多いものです。

この記事では、家系図でよく使われる親族の呼び方をひとつひとつ整理します。ただ一覧を並べるだけでなく、「伯父と叔父はどう違うのか」「曾孫の次はなんという?」といった混同しやすいポイントも丁寧に解説するので、家系図を作成する際の手引きとして活用してください。

家系図の呼び方を理解するための基礎知識

呼び方の一覧に入る前に、二つの概念を押さえておくと全体の整理がぐっと楽になります。「親族」と「親等」です。

親族とは何か

法律上、親族は民法第725条で定義されています。6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族(配偶者の血族)がこれにあたります。家系図に登場する人物はほぼ全員がこの親族の範囲に含まれますが、6親等ともなるとかなり遠い関係になります。

血族とは、血のつながりのある親族のこと。姻族とは、結婚によって生じる法的なつながりのある親族のことを指します。例えば、配偶者の両親(義父・義母)は1親等の姻族にあたります。

家系図を作成する際は、血族と姻族を区別して記録しておくと、後で読み解きやすくなります。

親等とは何か

親等(しんとう)は、親族の間柄を示す単位です。自分を起点として、一世代上下するごとに1親等ずつ増えます。計算方法はシンプルで、「自分から相手まで何世代たどるか」を数えるだけです。

  • 自分の父母:1親等(一世代上)
  • 自分の祖父母:2親等(二世代上)
  • 自分の兄弟姉妹:2親等(一世代上の親を経由して一世代下がるため2)
  • 自分の伯父・叔父:3親等(親を経由して、さらに親のきょうだい)

傍系(横のつながり)の場合は、共通の祖先までたどる世代数と、そこから相手までの世代数を足します。兄弟姉妹は親(1世代上)を共通祖先として、そこから1世代下がるので2親等になります。

親等を知っておくと、複雑な関係も整理しやすくなります。

家系図の呼び方一覧:自分より上の世代(尊属)

自分より世代が上の親族を「尊属(そんぞく)」と呼びます。家系図では縦に遡るほど世代が古くなります。

父・母(1親等)

呼び名読み方自分との関係
ちち自分を産んだ男性
はは自分を産んだ女性

最も基本的な関係です。家系図では自分の真上に記載します。(下図参考)

祖父母(2親等)

呼び名読み方自分との関係
祖父そふ父または母の父
祖母そぼ父または母の母

口語では「おじいさん」「おばあさん」と呼ぶことが多いですが、家系図や文書では「祖父」「祖母」と表記します。父方・母方で区別する場合は「父方祖父」「母方祖母」のように記載することもあります。

曾祖父母(3親等)

呼び名読み方自分との関係
曾祖父そうそふ祖父または祖母の父
曾祖母そうそぼ祖父または祖母の母

「曾」は「ひ」とも読み、ひいおじいさん・ひいおばあさんと呼ぶのが一般的です。戸籍が現存していれば、多くの家で曾祖父母まで記録を確認できます。

高祖父母(4親等)

呼び名読み方自分との関係
高祖父こうそふ曾祖父または曾祖母の父
高祖母こうそぼ曾祖父または曾祖母の母

「やしゃじじ」「やしゃばば」と呼ぶ地域もあります。明治初期以前の生まれにあたるため、現存する戸籍での確認は難しくなります。

5世祖以降

呼び名読み方説明
五世祖ごせいそ高祖父母の父または母
六世祖ろくせいそ五世祖の父または母
七世祖ななせいそ六世祖の父または母

ここから先は、過去帳や古文書、系譜資料を頼りに遡ることになります。家系図作成においても、特別な調査が必要になる領域です。当社では「本格家系図プラン」「先祖調査プラン」が5世祖以降を辿る家系図調査プランとなります。

家系図の呼び方一覧:自分と同世代・傍系

兄弟姉妹(2親等)

呼び名読み方自分との関係
あに自分より年上の男のきょうだい
あね自分より年上の女のきょうだい
おとうと自分より年下の男のきょうだい
いもうと自分より年下の女のきょうだい

家系図での表記は「兄」「弟」のように漢字一字が基本です。

伯父・叔父、伯母・叔母(3親等)

呼び名読み方自分との関係
伯父おじ親(父または母)の兄
叔父おじ親(父または母)の弟
伯母おば親(父または母)の姉
叔母おば親(父または母)の妹

読み方はどちらも「おじ」「おば」で同じですが、漢字で書く場合は親より年上か年下かで使い分けます。これは日本語の中でも特に混同しやすい呼び方で、後のセクションで詳しく解説します。

甥・姪(3親等)

呼び名読み方自分との関係
おいきょうだいの息子
めいきょうだいの娘

自分のきょうだいの子どもが甥・姪にあたります。

従兄弟・従姉妹(いとこ)(4親等)

呼び名読み方自分との関係
従兄じゅうけい伯父・叔父の息子で自分より年上
従姉じゅうし伯父・叔父の娘で自分より年上
従弟じゅうてい伯父・叔父の息子で自分より年下
従妹じゅうまい伯父・叔父の娘で自分より年下

一般的には全員まとめて「いとこ」と呼びますが、家系図や文書では「従兄」「従弟」と区別して書くこともあります。漢字の使い分けについては後のセクションで詳しく解説します。

大伯父・大叔父、大伯母・大叔母(4親等)

呼び名読み方自分との関係
大伯父おおおじ祖父または祖母の兄
大叔父おおおじ祖父または祖母の弟
大伯母おおおば祖父または祖母の姉
大叔母おおおば祖父または祖母の妹

「大おじ」「大おば」と呼ばれることもあります。伯父・叔父より一世代上の傍系です。

再従兄弟(またいとこ)(6親等)

呼び名読み方自分との関係
再従兄弟さいじゅうけいてい親のいとこの子ども(祖父母のきょうだいの孫)

「またいとこ」「はとこ」とも呼ばれます。祖父母のきょうだいを共通の祖先として、そこから2世代分枝分かれした関係になるため6親等です。6親等は法律上の親族(血族)の範囲ギリギリに位置します。

注意:「いとこの子ども」はまたいとこではありません。 いとこ(4親等)の子どもは「従甥(いとこおい)・従姪(いとこめい)」(5親等)と呼び、「いとこ違い」とも言います。こちらは次のセクションで詳しく説明します。

家系図の呼び方一覧:自分より下の世代(卑属)

自分より世代が下の親族を「卑属(ひぞく)」といいます。子・孫以降は特殊な呼び名が続きます。

子・娘(1親等)

呼び名読み方自分との関係
息子むすこ自分の男の子
むすめ自分の女の子

家系図では「長男」「次男」「長女」など出生順を記載することも多いです。

孫(2親等)

呼び名読み方自分との関係
まご子の子
孫娘まごむすめ子の娘

曾孫以降(3親等〜)

子孫の呼び名は、世代が下がるにつれて特殊な字が使われます。日常では聞き慣れない言葉が並びますが、古い家系図にはこれらの表記が出てくるため、知っておくと役立ちます。

呼び名読み方親等自分との関係
曾孫ひまご・そうそん3親等孫の子
玄孫やしゃご・げんそん4親等曾孫の子
来孫らいそん5親等玄孫の子
昆孫こんそん6親等来孫の子
仍孫じょうそん7親等昆孫の子
雲孫うんそん8親等仍孫の子

「来孫」以降は民法上の親族の範囲(血族6親等以内)を超えるため、法律上の権利義務関係はありません。ただし家系図としての記録対象には十分なり得ます。

「曾孫」を「ひまご」と読む場合と「そうそん」と読む場合の両方が使われます。口語では「ひまご」、文書や戸籍では「そうそん」が一般的です。

配偶者の親族(姻族)の呼び方

結婚によって生じる姻族の呼び方も、家系図では欠かせません。

配偶者の父母(1親等姻族)

呼び名読み方自分との関係
義父ぎふ配偶者の父
義母ぎぼ配偶者の母
しゅうと配偶者の父(口語)
しゅうとめ配偶者の母(口語)

「義父」「義母」は文書での表記に使われます。「舅」「姑」は口語的な表現で、家系図の記録には「義父」「義母」を使うのが一般的です。

配偶者のきょうだい(2親等姻族)

呼び名読み方自分との関係
義兄ぎけい配偶者の兄
義姉ぎし配偶者の姉
義弟ぎてい配偶者の弟
義妹ぎまい配偶者の妹

配偶者のきょうだいの配偶者

配偶者の兄弟姉妹の配偶者については、日本語に統一された呼び名が少なく、「義兄の妻」「義妹の夫」のように続柄を組み合わせて表記するのが一般的です。

ただし一部の表現は今も使われています。

呼び名読み方自分との関係
相婿あいむこ妻の姉妹の夫(同じ義父母を持つ男性同士)
小姑こじゅうと夫のきょうだい(女性)を指す口語的表現

「相婿」は、同じ義父母(妻の両親)をもつ男性同士の関係を指す言葉で、妻の姉妹の夫にあたります。現代ではあまり使われませんが、古い家系図や文書には登場することがあります。「小姑」は夫のきょうだいの女性を指す口語表現で、家系図上の正式な呼称は「義姉」「義妹」です。

混同しやすい呼び方:知っておくべき違いと使い分け

「伯(はく)」と「叔(しゅく)」の違い

家系図の呼び方で最も混乱しやすいのが、「伯父」と「叔父」の使い分けです。読み方はどちらも「おじ」ですが、漢字が異なります。

  • 伯(はく):親よりも年上のきょうだいを指す
  • 叔(しゅく):親よりも年下のきょうだいを指す

ポイントは「自分の親を基準にする」ことです。自分から見たときに「おじさん」であることには変わりませんが、そのおじさんが自分の父(または母)より年上なら「伯父」、年下なら「叔父」になります。

たとえば、父が三人兄弟の次男だとすると、父の兄が「伯父」、父の弟が「叔父」です。

同じ原則で、「伯母」は親より年上の姉、「叔母」は親より年下の妹にあたります。

この「伯叔」の区別は古くからある考え方で、「伯仲叔季(はくちゅうしゅくき)」という中国由来の兄弟の順序を表す言葉に由来しています。伯が長子、仲が次子、叔が三子、季が末子という序列です。

いとこの漢字の使い分け:従兄・従姉・従弟・従妹

「いとこ」は一語でまとめて呼ばれることがほとんどですが、家系図や正式な文書では4パターンの漢字で区別します。基準になるのは2点:性別自分との年齢差です。

自分との関係男性女性
自分より年上従兄(じゅうけい)従姉(じゅうし)
自分より年下従弟(じゅうてい)従妹(じゅうまい)

「従兄弟(いとこ)」という書き方は、男女・年上年下をまとめて表す場合の総称的な表記です。家系図に記載するときは、なるべく個別の漢字で書いたほうが、人物の特定がしやすくなります。

「従兄・従弟」の「従」は「傍系の、またはいとこ」という意味を持ちます。「兄・弟」は年上・年下を区別するための字で、「姉・妹」も同様です。

「大伯父(大叔父)」と「伯父(叔父)」の違い

どちらも読み方は「おおおじ」ですが、世代が異なります。

  • 伯父・叔父:自分の親のきょうだい(3親等)
  • 大伯父・大叔父:自分の祖父母のきょうだい(4親等)

家系図では世代が違うため混乱しにくいですが、口頭では区別せずに「おじ」と呼んでしまうことも多く、記録する際に改めて確認が必要になることがあります。

「またいとこ」と「いとこ違い」はどう違う?

「またいとこ(再従兄弟)」と「いとこ違い」は、よく混同されます。正確には別の関係を指す言葉です。

またいとこ(再従兄弟・再従姉妹):6親等

  • 親のいとこの子どもを指します(祖父母のきょうだいの孫)
  • 「はとこ」とも呼ばれます

いとこ違い(従甥・従姪):5親等

  • いとこの子どもを指します
  • 男性は「従甥(じゅうせい/いとこおい)」、女性は「従姪(じゅうてつ/いとこめい)」

つまり、「いとこの子ども」は「またいとこ」ではありません。この誤解はかなり広まっているので注意が必要です。

整理すると次のようになります。

呼び名読み方自分との関係親等
従甥じゅうせい・いとこおいいとこの息子5親等
従姪じゅうてつ・いとこめいいとこの娘5親等
再従兄弟(またいとこ)さいじゅうけいてい親のいとこの子ども(祖父母のきょうだいの孫)6親等

また、自分の「親のいとこ」(祖父母のきょうだいの子ども)にも呼び名があります。

呼び名読み方自分との関係親等
従伯父じゅうはくふ親より年上の親のいとこ(男性)5親等
従叔父じゅうしゅくふ親より年下の親のいとこ(男性)5親等
従伯母じゅうはくぼ親より年上の親のいとこ(女性)5親等
従叔母じゅうしゅくぼ親より年下の親のいとこ(女性)5親等

これらを「いとこ違い」とまとめて呼ぶこともあります。5親等の関係は血族として法律上の親族の範囲内ですが、日常で意識することはほとんどなく、家系図を作成するときに初めて直面するケースが多いです。

「曾孫」の読み方

「曾孫」は「ひまご」と「そうそん」の両方の読み方があります。どちらが正しいというわけではなく、状況によって使い分けるのが一般的です。

  • ひまご:話し言葉・日常表現
  • そうそん:文書・戸籍・家系図の記録

戸籍や家系図に記載する際は「そうそん」と読む書き方が多く見られます。

家系図に書く際の実践的なポイント

世代ごとに整理して書く

家系図を作成する際は、世代ごとに横一列に並べるのが基本的な形式です。自分を中心に置いて、上の世代・下の世代・同世代の親族をそれぞれの世代ラインに配置します。

各人物の下に名前・生没年・続柄を記載するとより見やすくなります。

傍系は適切な位置に配置する

伯父・叔父・いとこなど傍系の親族は、共通の祖先を起点として枝が分岐する形で描きます。傍系が多い場合はスペースの確保が課題になりますが、主系統(直系)を中央に置いて傍系を左右に配置する方法が一般的です。

姻族には目印をつける

血族と姻族を混同しないために、姻族には記号や色などで区別をつけておくと便利です。特に複数の世代にわたる家系図では、どこが血族でどこが姻族かが分かりにくくなることがあります。

呼び方の漢字に迷ったら

「伯父か叔父か」「曾か高か」など漢字の使い分けで迷ったときは、年齢・世代の関係を再確認するのが確実です。また、戸籍に記載された続柄の表現を参考にすることも有効です。現代の戸籍では「父」「子」のようにシンプルな表現が使われますが、明治・大正時代の戸籍では「伯父」「叔父」などの漢字が使われていたため、古い戸籍を参照する際はその点も意識しておくと良いでしょう。

よくある疑問Q&A

Q. 「義父」と「舅(しゅうと)」はどう違う?

A. 同じ意味を持ちますが、使う場面が異なります。「舅」は日常の口語的な表現で、「義父」は文書・法的な文脈での表現です。家系図や書類に記載する場合は「義父」を使うのが適切です。

Q. いとこ同士の子どもは何親等になる?

A. いとこ(4親等)の子ども同士は、6親等の関係になります。6親等は法律上の親族(血族)の範囲内ですが、日常的な交流はほとんどない場合が多いです。

Q. 兄弟姉妹の子ども(甥・姪)は何親等?

A. 3親等です。兄弟姉妹が2親等で、そのさらに一世代下が甥・姪になります。

呼び名読み方自分との関係親等
おいきょうだいの息子3親等
めいきょうだいの娘3親等

Q. 「祖父母」の兄弟は何と呼ぶ?

A. 「大伯父(おおおじ)」または「大叔父(おおおじ)」です。祖父母のいずれかの兄にあたる場合は「大伯父」、弟にあたる場合は「大叔父」になります。祖母のきょうだいも同様で、姉なら「大伯母」、妹なら「大叔母」です。

Q. 戸籍に「伯父」と「叔父」の両方が出てくるのはなぜ?

A. 明治・大正時代の戸籍は、親族の続柄を詳細に記載していたため、「伯父」「叔父」の使い分けがされていました。現代の戸籍に比べて記載情報が豊富で、家系図作成のうえで貴重な情報源になります。

Q. 「またいとこ」と「いとこの子ども」は同じ?

A. 異なります。「またいとこ(再従兄弟)」は親のいとこの子ども(6親等)を指します。一方、「いとこの子ども」は従甥・従姪(5親等)といい、「いとこ違い」とも呼ばれます。この二つは混同されやすいので注意が必要です。

まとめ

家系図の呼び方は、一覧を眺めるだけで覚えようとすると混乱しがちです。大切なのは、「親等」という基準を持つこと、そして「伯叔」「曾玄来昆仍雲」のような特定のルールを理解しておくことです。

特に間違えやすいのは、次の3点です。

  • 伯父と叔父の使い分け:基準は自分の親より年上か年下か
  • いとこの漢字の使い分け:年上年下・男女で従兄・従姉・従弟・従妹の4種類
  • またいとこといとこ違いの区別:「いとこの子ども」はまたいとこではなく従甥・従姪

家系図は、名前や生没年を並べるだけでなく、人と人のつながりを可視化するものです。正確な呼び方で記録することが、後世に受け渡す家系図の信頼性を高めることにもつながります。