家系図調査の費用はどれくらい?相場から賢い依頼の仕方まで徹底解説

2025.08.07

家系図を作ろうと思ったとき、最も気になるのが「費用はいくらかかるのか?」という点ではないでしょうか。自分で調査する方法もあれば、専門家に依頼する方法もあり、価格は内容によって大きく変動します。この記事では、調査費用の相場から、変動要因、依頼方法別の目安、費用を抑えるコツまで、初めての方にも分かりやすく整理して解説します。

家系図調査にかかる費用の相場とは?

家系図を作る際に、まず知っておきたいのが全体的な費用感です。費用は、どこをどの範囲まで調査するか、またどのようなアウトプットを求めるかによって大きく変動します。調査方法は大きく3つに分かれ、それぞれにメリット・デメリットがあります。

自分で調査する場合の費用相場

もっともコストを抑えられるのが、自力で調査・作成する方法です。

戸籍謄本・除籍謄本の取得には1通あたり450円~750円程度かかり、4〜6世代分まで集めると概ね1万〜1万5000円程度になります。加えて、大判の紙や印刷用のインク、アルバム用ファイルなどを購入しても、総額で5万円以内に収まるケースが多いです。

ただし、除籍謄本は文字が旧字体で読みにくく、理解するのに時間がかかることもあり、読み解く力と根気が求められます。また、お墓の調査や本家への訪問、文献調査なども自分で行うとなると、休日はもちろん平日の時間も割ける人に限られてくる場合がほとんどです。

そのため、自身で家系図を作成する場合、コストは抑えられますが、その代わりに労力がかかります。

行政書士に依頼する場合の費用相場

戸籍収集を業務で行う行政書士などの専門家に依頼する選択肢もあります。

一般的な戸籍調査のみなら、1系統あたり3〜10万円程度が目安です。ただし、行政書士の場合、その多くが戸籍の調査に留まることがほとんどです。そのため、お墓や本家、文献調査などは自分で行う必要があります。

行政書士などの専門家は国家資格なので、依頼するにあたっては、安心感があります。

専門業者に依頼する場合の費用相場

家系図専門業者では、戸籍の取得から現地調査、文献収集、図面レイアウト、製本・装丁までを一括で対応してくれます。費用の相場は3万円〜200万円と非常に幅広いですが、その分、調査力の高さやアウトプットの質もバリエーション豊富で十分に満足することができます。

たとえば、戸籍調査の一般家系図プランでは戸籍収集と家系図が備わって8万円から。一方、戸籍調査の他、本家への聞き取り、墓地や過去帳・位牌の調査、そして文献の調査まで網羅する現地調査の本格家系図は100万円超からとなります。

自分では手が届かない時代や地域の情報を得たい人、家宝としてきちんと形に残したい人には最適な選択肢です。

家系図調査の費用に含まれるサービス内容とは?

料金に含まれているサービスを正しく理解しておかないと、「思ったより高かった」と後悔することも。調査会社によって内容や質に差がありますが、一般的には以下のサービスが含まれています。

一般的な家系図の調査作成の場合

戸籍収集代行(役所への請求書類作成・取得代)

自分で集めるのが難しい戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍などを、委任状を使って代行取得してくれるサービスです。自治体ごとにルールが異なる請求手続きも、専門家が対応するためスムーズです。

家系図の図面作成、レイアウト構成

調査した情報をもとに、見やすい形で家系図に整理・レイアウトします。縦書き・横書きや配色、家紋の挿入など、仕上がりのデザインにもこだわることができます。

納品物(製本・巻物・データ・アルバム)

家系図は用途に応じて様々な形式で納品されます。たとえば、冊子にして家族で回し読みしたり、巻物にして和室に飾ったり、PDFデータで保存・共有するなど、目的に応じて選べます。

納品形式によって保存性や見やすさが異なるので、贈答(家族)用にするなら高級製本、長期保存ならデータ併用するなど使い分けが効果的です。

戸籍調査以外の本格的な文献・現地調査を含む場合

現地訪問・聞き取り調査

先祖が住んでいた土地や墓所、菩提寺などを訪ねて、現地の資料を収集したり、地域住民や親族から話を聞いたりします。戸籍や墓地・位牌などではわからない情緒的なエピソードや暮らしぶりを掘り起こす、貴重な情報源になります。

文献調査(図書館や郷土資料館等)

戸籍ではカバーできない過去の情報を、郷土史や古文書などから調べて補完します。たとえば、先祖が名主や武士だった場合、系譜書や歴史書にその痕跡が残っていることもあります。

家系図調査の費用が変動する主な要因とは?

上記のサービスが主な費用項目となりますが、ここでは、1で述べたように費用になぜこれほど差が出るのか、4つの要因に分けて説明します。

1つ目は「調査する系統の数」。父方のみの1系統なのか、両親・祖父母までの多数系統なのかで、費用が大きく変わります。

2つ目に「調査の範囲」。一般的には戸籍で遡れる明治時代〜江戸時代後期までの調査が多いですが、江戸時代以前を遡る場合、寺院や文献の調査が必要となり、費用も高額となります。

3つ目は「仕上げの形式」。巻物仕立てや高級装丁、アルバム仕立てなど、仕上げ方によっても価格が異なります。

4つ目は「納品形式」。データ納品、紙媒体、USB、冊子など納品物によっても費用が変動する場合があります。

調査範囲別の費用目安

家系図調査にかかる費用は、「どの範囲まで」「どの深さまで」調べるかによって変わります。戸籍だけを追う調査と、お墓や位牌、文献なども含めた調査では、工数も資料の量もまったく異なります。以下は、おおまかな調査範囲ごとの相場感です。

1系統(父方または母方のみ):3〜10万円程度

ごく基本的な戸籍調査の家系図作成。4〜6世代ほどの範囲で、家系図と戸籍が原本、データで納品されるのが一般的です。初めての家系図作成や自分のルーツを一部把握したい方に向いています。

2〜4系統(両親または祖父母まで):10〜30万円程度

父方・母方の両家系を同時に調査するプラン。複数の系統を追うため、戸籍の請求先が増え、読み解く系図も複雑になります。系統間のつながりや名字の変遷など、より深い理解が得られるレベルです。家族や親戚で共有するのにも適しています。

全家系(4系統以上):30〜100万円程度

自身の父母に加え、配偶者の家系まで含めた全系統を調査。旧姓や旧本籍地が複数にまたがることもあり、地域ごとの移動や婚姻関係の複雑さを読み解く専門性が求められます。

この範囲になると、家系図というより「家族の歴史資料」としての価値が高まり、丁寧な解説やビジュアル資料も加わることが多いです。

江戸以前(江戸時代以前まで調査):100万〜200万円以上

戸籍に記録が残っていない時代の調査には、過去帳・位牌・郷土資料・古文書などの情報が欠かせません。名字の起源や家紋の系統、過去帳の読み解きなども含まれ、調査期間は半年〜1年以上かかることもあります。

完成する家系図は、単なる家族一覧ではなく「ファミリーヒストリー」そのもの。さらに掛軸や巻物仕立ての豪華な表装に仕上げ、末代まで残すにふさわしい家宝級の仕上げにするとなお価値が高まるでしょう。

5、予算別|おすすめ依頼パターンの目安

ここでは、予算に応じてどんな調査や成果物が期待できるのか、代表的なパターンを紹介します。

10万円以下:1系統の戸籍調査+データ納品

父方または母方のどちらか一系統のみを対象とした基本プランです。戸籍収集を中心に作られたシンプルな家系図と、PDFデータで納品されることが一般的です。

家族との話のきっかけにしたい、まずは「お試し」で始めたいという方に向いています。

10〜30万円:2〜4系統調査+データ納品

父方・母方両方、または配偶者側も含めた複数系統の調査が可能になります。取得戸籍が増えるため、先祖の数や情報量も自然と増え、より充実した家系図が作成されます。

こちらも戸籍収集によって作られた家系図と、PDFデータで納品されることが一般的です。調査する系統数が増えることで、非常に大きな家系図になることがほとんどです。

30万円以上:全家系調査+データ納品

直系のすべての名字を対象とした本格的な調査が可能です。最大で16系統となるので、非常に大きな家系図となります。

ここまで調べると、まったく知らない先祖のことを知る旅となります。

100万円以上:江戸時代以前を調べる現地調査

戸籍の範囲を超えて、墓地や位牌、過去帳、菩提寺、本家、文献などを調べ、家系図に展開します。

納品形式も、高級和綴じ製本、巻物、家史アルバム、データパッケージなど多様で、家宝レベルの仕上がりとなり、子孫代々に伝えることを前提とした壮大なプロジェクトになります。

このように、同じ「家系図を作る」という目的でも、予算に応じて得られる情報の深さやアウトプットの質は大きく異なります。

自分の目的やゴールに合わせて、無理のない範囲で計画を立てるのがおすすめです。

6、家系図調査の費用を抑えるコツ

費用はできるだけ抑えたい。でも、せっかく作るならきちんとした結果を得たい。そんなときに意識したいポイントを2つの視点で整理します。

【コストを抑える工夫ポイント】

  • 自分で取得できる戸籍はあらかじめ用意しておく
  • 系統数を絞り込む(まずは父方のみ、など)
  • 豪華装丁は避け、簡易なデータ納品にする

【費用対効果を見極めるチェックリスト】

  • 調査の目的は「贈答(家族)用」か「自分用」か?
  • 価格を重視するか、それとも内容・仕上がりか?
  • 何代前まで遡りたいのか?情報の深さは必要か?

どこまで調査するか、どんな形で残したいかによって、最適な依頼方法は変わります。この記事を参考に、納得のいく家系図作りの一歩を踏み出してみてください。