「家系図の調べ方」自分で調べる方法と専門家の活用方法を解説

2025.07.09

家系図の調べ方:3つの主要な方法

家系図を調べる方法は、大きく分けて「自分で調べる方法」「行政書士に依頼する方法」「専門業者に依頼する方法」の3つがあります。それぞれの特徴を理解し、ご自身に合った方法を選びましょう。

自分で調べる方法

時間と手間はかかりますが、費用を抑えたい方や、ご自身の手で調査を進めたい方に向いています。戸籍謄本から家系を辿って調べる方法と、過去帳や位牌などから調べる方法があります。

ご先祖様の情報を一つひとつ集めていく作業は、まるで歴史を遡るような面白さがあり、自身で調査し終えたときは達成感もひとしおでしょう。

さらに詳しく、自分で調べる方法や費用感について解説しているこちらの記事も併せてお読みください。
『家系図の調べ方!自分で調べられる?プロに依頼した際の費用も紹介』

行政書士に依頼する方法

家系図作成における戸籍の収集を行政書士に依頼するケースもあります。行政書士は家系図の調査作成を行っている事務所と行っていない事務所があるので事前の確認が必要です。

また行政書士の場合は、家系図を専業にしているわけではないので、きちんとした家系図の調査・作成を希望する場合は専門業者の方が知識や経験が豊富なためおすすめです。

家系図専門業者に依頼する方法

「戸籍の収集や昔の字体などの解読が難しそう」「時間がない」「正確な家系図を作りたい」「遡れるだけ遡りたい」という方には、家系図作成や調査を専門に行っている業者への依頼がおすすめです。専門知識と経験豊富なスタッフが、戸籍の収集からお墓や位牌、過去帳などを分析し、家系図作成のすべてを代行してくれます。費用はかかりますが、質の高い家系図を効率的に作成できる点がメリットです。

自分で家系図を調べる具体的なステップ

ご自身で家系図を調べる場合の具体的な流れをご紹介します。

ステップ1:必要な情報を整理する(本籍地、分かる範囲のご先祖の名前など)

まず、調査の起点となる情報を集めます。ご自身の戸籍謄本に記載されている本籍地が最初のスタート地点です。また、ご両親や祖父母から、分かる範囲で本籍地やご先祖様の名前、生年月日、亡くなった日、住所(本籍地)などを聞いておくと、調査がスムーズに進みます。

ステップ2:戸籍謄本を取得する

家系図作成の際、最も基本的な資料となるのが戸籍謄本です。直系の親族(父母、祖父母、曽祖父母など)の戸籍を遡って取得していくことで、家系を辿ることができます。戸籍は直系の血族であれば取得することができます。

戸籍謄本の種類と見方(戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本)

戸籍にはいくつかの種類があります。

  • 戸籍謄本(全部事項証明書): 現在の戸籍の内容を証明するものです。
  • 除籍謄本: 結婚や死亡などにより、戸籍に記載されていた全員がいなくなった状態の戸籍の写しです。
  • 改製原戸籍謄本(かいせいげんこせきとうほん): 法改正によって戸籍の様式が変更される前の古い戸籍の写しです。明治時代や大正時代に作られたものもあり、より古いご先祖様を調べるために必要となります。

これらの戸籍を順番に取得していくことで、ご先祖様の名前、続柄、出生や死亡の年月日、婚姻や養子縁組の記録などを知ることができます。

戸籍謄本の請求先と必要なもの(役所、郵送請求、手数料など)

戸籍謄本は、本籍地のある市区町村役場で取得できます。窓口で直接請求するほか、郵送での請求も可能です。請求には、本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)、手数料(1通あたり数百円程度)、そして請求する戸籍の本籍地と筆頭者の氏名が必要です。直系尊属の戸籍であれば、子や孫の立場から請求できます。

どこまで遡れる?戸籍の限界と注意点

現在の戸籍制度は明治時代に始まりましたが、それ以前の記録は宗門人別改帳(しゅうもんにんべつあらためちょう)や過去帳といった形で菩提寺などに残されている場合があります。戸籍だけで辿れる範囲には限界があり、一般的には江戸時代末期から明治初期くらいまでが目安とされています。また、戦争や災害などで戸籍が消失している場合もあります。

ステップ3:取得した戸籍を読み解く

取得した戸籍は、古いものになると手書きで、独特の言い回しや旧字体が使われているため、読み解くのに慣れが必要です。

古い戸籍の文字を読むコツ

まずは落ち着いて、一文字ずつ丁寧に確認しましょう。変体仮名や崩し字が使われていることもあります。インターネットで旧字体の辞典や変換ツールを探したり、図書館で古文書解読に関する本を参考にしたりするのも良いでしょう。どうしても読めない場合は、専門家や経験者に相談することも検討しましょう。

情報を行政機関や図書館、インターネットで補足調査する

戸籍から得られた情報を元に、さらに調査を深めることも可能です。例えば、ご先祖様の暮らしていた地域の郷土資料館や図書館で、当時の地図や歴史に関する資料を探してみるのも一つの方法です。また、国立国会図書館のデジタルコレクションなどで、古い文献や名簿が見つかることもあります。

ステップ4:家系図を作成する(手書き、ソフト利用など)

集めた情報を整理し、家系図の形にまとめます。手書きで作成するのも温かみがあって良いですが、パソコン用の家系図作成ソフトやテンプレートを利用すると、見やすく整理された家系図を効率的に作成できます。続柄の線引きなど、一定のルールに沿って作成しましょう。

家系図の書き方については、以下の記事で詳しくご説明しております。ご参考ください。

「家系図の書き方について、系図線や記号などのルールについて詳しく解説!」

行政書士に家系図作成を依頼するメリット

時間がない方や手始めに家系図を作ってみたいという方には、行政書士への依頼は検討のひとつです。

行政書士に依頼するメリット・デメリット

メリット:

  • 時間と手間を省ける。
  • 戸籍謄本や除籍謄本などの公的文書を取得する業務を行うため、戸籍収集を任せられる。
  • 相続業務を行うことがあるため、相続関係図を作成するスキルをきちんともっている。

デメリット:

  • 費用がかかる。
  • 本業の傍ら家系図作成をしている場合、その専門性にムラがある。
  • 多くの場合、調査対象が戸籍に限られるため、それ以外の調査(江戸時代以前)を行うことが難しい。

専門業者に家系図作成を依頼する場合

より正確で詳細な家系図を求める方には、専門業者への依頼が適しています。

専門業者に依頼するメリット・デメリット

メリット:

  • 戸籍の収集や家系図作成の手間が省ける。
  • 専門的な知識や調査網により、より広範囲で正確な調査が期待できる。
  • 美しい装丁の家系図や巻物など、記念品としての価値も高まる。
  • 自分では難しい古い文献の調査や現地調査に対応してくれる場合もある。

デメリット:

  • 費用がかかる。
  • 業者によって調査範囲や料金体系、成果物の質が異なるため、慎重な業者選びが必要。

信頼できる業者の選び方のポイント

 

実績と専門性

 家系図調査の実績や、家系図作成に関する専門知識が豊富か確認しましょう。変体仮名など判読が難しい字体の解読ができるか、その変体仮名を忠実に家系図上へ反映でできるかなどもポイントです。。

料金体系の明確さ

料金が明確で、追加料金が発生する条件などがきちんと説明されているか確認しましょう。

調査範囲と成果物

どこまでの範囲を調査してくれるのか、どのような形で報告し、成果物として渡してくれるのかを事前に確認しましょう。

個人情報の取り扱い

戸籍収集などは個人情報を多分に含んだ情報資料です。そのため、個人情報の取り扱いを厳正に行ってくれる業者かどうかが重要です。

個人情報を適切に管理しているか、またプライバシーポリシーはもちろん、これまでの社歴や実績などもきちんと確認しましょう。

相談のしやすさ

 親身に相談に乗ってくれるか、疑問点に丁寧に答えてくれるかも重要です。お問い合わせや無料相談などで担当者の人となりや相談のしやすさを確かめてみましょう。

家系図調査の依頼から完成までの流れ

一般的には、まず業者に相談し、見積もりを取ります。契約後、委任状などの必要書類を提出し、業者が戸籍の収集・調査を開始します。調査結果の報告を受け、最終の家系図の作成へと進みます。

家系図作成の期間

家系図の調査・作成期間は、調査範囲や調査内容・難易度などによって異なりますが、数ヶ月から半年~1年程度かかるのが一般的です。

費用の相場とサービス内容の確認

費用は、調査する家系の範囲(どこまで遡るか、何系統調査するかなど)や、成果物の種類(家系図の形式、表装の有無など)によって大きく変動します。

自身で調査する場合は、戸籍収集にかかる費用のみです。業者に依頼する場合は、数万円から数十万円、場合によってはそれ以上かかることもあります。複数の業者から見積もりを取り、サービス内容と費用を比較検討することが大切です。

家系図調査でよくある質問(Q&A)

Q1. 本籍地が分からない場合はどうすれば良い?

ご自身の住民票を取得すると、「本籍地」が記載されています。そこからスタートできます。もしご両親の本籍地が分からない場合は、ご両親の住民票(除票)を取得することで確認できる場合があります。

Q2. 海外に移住した先祖の調査は可能?

移住先の国や時期が分かれば、現地の公文書館や日本大使館・領事館を通じて情報を得られる可能性もありますが、国内調査よりも難易度や費用が高くなります。

Q3. 戸籍が取得できないケースはある?

戸籍の保存期間(除籍となってから150年)を過ぎている場合や、戦争や災害などで戸籍が焼失・紛失している場合は、取得できないことがあります。その場合は、お寺の過去帳や地域の郷土史など、他の資料から情報を探すことになります。

Q4. 家系図作成にはどれくらいの費用がかかる?

自分で調べる場合は、戸籍謄本などの取得費用(1通数百円)が主です。業者に依頼する場合は、前述の通り数万円からが目安となりますが、調査範囲や内容によって大きく異なります。

Q5. 家系図は何世代前まで遡れるのが一般的?

戸籍で辿れるのは、一般的に江戸時代末期から明治初期くらいまでです。それ以前は、お墓や過去帳、位牌、文献などの記録があればそれで遡ります。

家系図が完成したら:その先の活用方法

苦労して完成させた家系図は、あなたとご家族にとってかけがえのない宝物となるでしょう。子や孫など自身の子孫に家系図を通してルーツを受け継いでいくことができます。

家族の歴史を共有する

完成した家系図を家族や親戚と共有し、ご先祖様の物語を語り継ぎましょう。法事などの際に集まった親族にお披露目するのも良い機会です。家族の絆を再認識し、新たな会話が生まれるきっかけになります。

子供たちの教育に活かす

子供たちに自分たちのルーツを教えることは、アイデンティティの形成にも繋がります。家系図を見ながら、ご先祖様が生きた時代背景や暮らしぶりを伝えることで、歴史への興味関心を育むことができます。

自分史やエンディングノートの一部として

ご自身の人生を振り返る自分史の一部として、また、万が一の時に備えるエンディングノートに家族の記録として残しておくことも有益です。

まとめ:あなただけの家系図を作成しましょう

家系図を作成する過程は、ご先祖様一人ひとりの人生に触れ、その想いや願いを感じ取ることができる貴重な時間です。そして完成した家系図は、過去から現在、そして未来へと繋がる家族の物語を形として残す、世界でたった一つの証となります。

「自分で調べるのは難しそう」「どこから手をつけて良いか分からない」といったお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度、ご相談ください。お気軽にお問い合わせいただければ幸いです。あなただけの特別な家系図作りを、心を込めてお手伝いいたします。